労働基準法に違反した労働契約

労働基準法第13条では、以下のように労働基準法に違反した労働契約について規定しています。
(労働基準法第13条)
「この法律で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については無効とする。
この場合において、無効となった部分は、この法律で定める基準による。」
過去の判例において、夏場に10時間労働、冬場に12時間労働という労働時間の労働契約がありました。
これは、労働基準法第33条の災害等による臨時の必要がある場合の時間外労働等や、第36条の時間外及び休日の労働にて規定されている所定の手続きを経たものでない限り、労働基準法第32条で定める労働時間の規定に違反し、労度基準法第13条によって、1日8時間とする契約に修正されるべきものと解すべきとされています。
この場合に賃金については、労働の性質や契約内容などから時間給であることが明らかな場合の外は、賃金部分については影響がないものと解するのが相当であり、この賃金額で計算した割増賃金を支払わなければならないという判決が出ました。
このように、労働基準法において1日8時間を超えて労働させてはならないと規定されているにもかかわらず、それを超えた労働契約をしたことから本条が適用され1日8時間に修正されてしまいます。
上記のケースですと、1日8時間労働に労働契約が修正され、8時間を超えた部分については割増賃金として支払う事態となったわけです。
このように、法律に反した労働契約のまま労働者を働かせており、訴訟に発展してしまうと思わぬ人件費増加となってしまいます。
労働基準法に違反した労働契約関連ページ
- 契約期間等
- 労働条件の明示
- 賠償予定の禁止
- 前借金相殺の禁止
- 強制貯金について
- 労働契約に関する判例 〜 労働契約の成立
- 労働契約に関する判例 〜 労働契約の成立 - 採用内定
- 労働契約に関する判例 〜 労働契約の効力 - 使用者の義務他
- 労働契約に関する判例 〜 労働契約の効力 - 就労請求権他
- 労働契約に関する判例 〜 労働契約の効力 - 出向
- 労働契約に関する判例 〜 労働契約の効力 - 転属・転籍
- 労働契約に関する判例 〜 労働契約の効力 - 休職他
- 労働契約に関する判例 〜 労働契約の効力 - 退職
- 労働契約に関する判例 〜 労働契約の効力 - 労働契約と損害賠償
- 契約期間に関する判例 〜 契約期間の意義等
- 契約期間に関する判例 〜 短期契約の更新の効果