契約期間に関する判例 〜 短期契約の更新の効果

契約期間に関するトラブルは数多く、判例もありますので確認しておきましょう。
【短期契約の更新の効果】
(継続的契約とならなかった例)
・5回にわたる期間2ヶ月の契約の更新によって、労働契約が期間の定めのない契約に転化したり、あるいは期間の定めのない労働契約が存在する場合と実質的に異ならない関係が生じたということもできない。
・1年契約を更新して数年にわたって継続勤務してきた私立大学の非常勤講師の雇用契約が、雇用を長期にわたり継続することの約定ないし毎年更新される事実上の慣習があったとは認められず、期間の定めのない雇用契約とみとことはできない。
・公務員の期限付き任用が、長期間継続されたとしても任期の定めのない任用になるとはいえない。
・景気変動に備えて雇用量を調整するための臨時工制度には、企業採算上やむを得ない面があり、反復更新されたというだけで期間の定めのない契約になったとはいえない。
・期間の定めのある臨時雇用の終了時期が、季節産業の特質上若干変動があっても、それのみで期間の定めのない雇用に変更されたものとは解されない。
・会社がパート職員に正社員の安定雇用のクッションであることを常に説明し、パート職員もこれを認め、自らの判断でその地位に留まった場合には、多数回の契約更新があっても、その雇い止めの効力を判断すべき基準は、期間の定めのない労働契約を締結している正社員とは自ずから合理的な差異がある。
・常時雇用的形態で勤務しているが、日々の雇用契約を締結している配膳人が、ホテルの合理的な理由のある労働条件の変更を内容とする雇用契約の更新の申込みに対して行った異議保留権付回答は、雇用契約更新の申込みを拒絶したものであるから、ホテルが配膳人の雇用契約の更新を行わなかったことは正当である。
(雇止め{更新拒否}事由を制限する例)
・期間の定めのある雇用契約であっても、その期間の定めが一応のものであり、当事者のいずれから格別の意思表示がない限り、当然更新されるべきものとの前提の下に存続、維持されてきたものを、期間満了によって終了させるためには、雇止めの意思表示および雇用契約を終了させてもやむを得ないと認められる特段の事情が存することを要する。
・本件パートタイマー契約は28回も更新されており、その雇止めにはやむを得ない事情のあることを要する。
・定勤社員という名称の臨時従業員の雇止めについては、継続的な雇用関係の維持が期待されることから、解雇に関する法理が類推され、操業継続中であるのに多数の定勤社員のほぼ全員が同時かつ一挙に雇止めした点で、十分な解雇回避努力を欠き、労使間の信義に反し、雇止めを正当化する特段の事情があったとはいい難い。
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