解雇に関する判例 〜 解雇の理由-やむを得ない事由

解雇に関する判例は数多くあります。
解雇という行為は労働者にとっては非常に大きな問題となりますので、トラブルがこじれてしまうと訴訟にもなりかねません。
そこで解雇の予告の判例についても十分に理解しておく必要があるでしょう。
【解雇の理由-やむを得ない事由】
(有効とされた判例)
・会社を休んで他で作業中に、自動車の屋根から転落して大腿骨を骨折したことにより6ヶ月の休職を取得したが完治せず、医師から現職復帰は無理だとされた者の退職勧告は有効とされた。
・従業員数10名前後の小規模な事業所において、自己の姿勢を貫こうとするあまりに同僚との協調性がなく、また上司の注意も聞かない従業員の解雇は有効とされた。
・マーケティング部長として雇用された者の勤務態度や勤務状況が雇用主の信頼と期待を裏切り、雇用契約の目的を達成できない場合における解雇は有効とされた。
・教え子に対するセクハラ行為が、週刊誌に報道された大学教授の解雇は、学内に委員会を招集し、適切な手続きを経ていることから有効とされた。
(無効とされた判例)
・難聴のため顧客に不快感を与えることを理由とする百貨店売り場の従業員に対する解雇は、正当な理由なく行われたものであるため無効とされた。
・使用者が病気による休職期間満了により復職を申し出た労働者に対して、復職を拒否して自然退職扱いとするには、使用者が治癒の程度が不完全なために労務の提供が不完全であり、かつ、その程度が今後の完治の見込みや復職が予定される職場の諸般の事情等を考慮して、解雇が正当なものであることを主張立証することが必要とされる。
・会社の業務に不都合をきたす公的見解に対する異議申し立て訴訟を個人的に提起し、このことについて会社のメールアカウントを利用して顧客らに通報した従業員に対する懲戒解雇は、訴訟は会社とは無関係であり、会社のメールアカウントの私的利用を会社が禁止しているとはいえ、懲戒解雇という行為は懲戒として重すぎることから無効とされた。
・躁うつ病で休職後復帰した従業員の解雇は、解雇に先立って専門医の助言を得ていなく、適正な治療によって効果を上げる場合もあり、休職期間も十分に残されていることから、解雇権の濫用に当たるため無効とされた。
・定年退職後に再雇用された従業員に対する解雇は、退職金請求訴訟が提起された直後に行われたものであり、訴訟を提起したことが解雇の通告をした要因となっている疑いは否定することができないことから、この解雇は合理的な理由を欠いているため無効とされた。
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