解雇に関する判例 〜 解雇の理由

解雇に関する判例は数多くあります。
解雇という行為は労働者にとっては非常に大きな問題となりますので、トラブルがこじれてしまうと訴訟にもなりかねません。
そこで解雇の予告の判例についても十分に理解しておく必要があるでしょう。
【解雇の理由】
・当事者間の自由対等を前提とした市民法上の雇用契約における解雇の自由は、労働法原理によって規律される労働契約関係においては、解釈上自ずから原理的修正を受け、解雇には合理的にみて首肯するに足りる相当な理由の存在を必要とするから、この理由のない解雇は許されないとされている。
・人事本部長という地位を特定した労働契約にて採用した者が不適格である場合において、会社は異なる職位・職種への適格性を判定し、当該部署へ配置転換する義務は負わない。
・懲戒条項にいう「前各号に準ずる行為」とは、単にその反価値性が列挙された具体的行為に類似するだけでは足りず、その行為の類型も前各号の行為に類似するものであることを要すると解すべきを相当として、かつ、情状により減給にとどめることができる旨の規定があるときは、その行為が客観的に懲戒解雇を妥当とする程度に重大かつ悪質なものであることを要する。
・業務の受託が不安定であり、年度ごとに業務の調整を行っている事業所における短期雇用者の長期雇用の期待は合理的でないとされている。
・懲戒解雇は、解雇がその他の処分とは異なり、従業員を企業から排除し、その者に対して精神的、社会的、経済的に重大な不利益を与えることを考えれば、情状酌量の余地がなく、かつ過ちを悔い改めることの見込みがなく、企業秩序の維持が困難と認められるなど、客観的に懲戒解雇を妥当とする程度に重大かつ悪質なものである場合にのみ許されるものとされている。
・就業規則において「禁固以上の刑に処せられたとき解雇する」旨の規定がある場合でも、情状により解雇以外の軽い処分の止める事ができる旨の規定がある場合には、懲戒権の本質に照らして直ちに解雇することはできず、諸般の事情を考慮して解雇の是非を決めるべきとされている。
・使用者が労働条件の変更を申し入れ、これに応じない労働者に対して解雇を行うことは、労働条件の変更が就業規則の変更によって行われるべきことに反し実質は整理解雇に他ならないことから、整理解雇と同様に厳格な条件に従うべきとされている。
・生命保険会社の成績基準を満たさない営業職員との労働契約を終了させ、委任契約である外務嘱託契約に移行させ、移行後6ヶ月以内に成績基準を満たして営業職員に復帰できない場合には外務嘱託も解嘱させる制度は、全体としての契約の流れについて労働者と包括的に合意され、労働者の復帰機会も付与され、労働基準法の立法趣旨にも反しないことから、労働契約法理上許される制度とされている。
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