賃金とは

労働基準法において賃金とは以下のように定義されています。
「この法律で賃金とは、賃金、給料、手当、賞与その他の名称の如何を問わず、労働の対償として使用者が労働者に支払うすべてのものをいう。」
このように規定されていても、賃金に該当するか判断に困るようなものがあります。
その一例を以下に挙げていきます。
1.(1)労働者に支給される物または利益にして以下の各号に該当するものは賃金とみなされる
@所定貨幣賃金の代わりに支給するもの、即ちその支給により貨幣賃金の減額を伴うもの
A労働契約において、予め貨幣賃金の外にその支給が約束されているもの
(2)上記に掲げるものであって以下の各号の一に該当するものは賃金とみなさない
@代金を徴収するもの、ただしその代金がはなはだしく低額なものはこの限りでない
A労働者の福利厚生施設とみなされるもの
(3)労働協約、就業規則、労働契約等により、予め支給条件が明確である場合の退職手当は本条の賃金となる
(4)結婚祝い金、死亡弔慰金、災害見舞金等の恩恵的給付は原則として賃金とみなさない
ただし結婚手当等であって労働協約、就業規則、労働契約等によって予め支給条件が明確なものは賃金となる
2.臨時に支払われるものその他の利益は原則として賃金とみなさない。
なお、祝祭日、会社の創立記念日または労働者の個人的吉凶禍福に対して支給されるものは賃金ではない。
ただし
@支給されるものが労働者の自家の消費を目的とせず明らかに転売による金銭の取得を目的とするもの
A労働協約によらないが前例若しくは慣習によってその支給が期待されている貨幣賃金の代わりに支給されるもの
は賃金と見る。
3.福利厚生施設の範囲はなるべくこれを広く解釈すること。
4.チップは賃金ではない。
ただし、無償あるいは極めて低廉な価格で食事の供与を受け、または宿泊を許されている場合には。かかる実物給与及び利益は賃金である。
5.制服、作業衣等業務上必要の被服の貸与は賃金ではない。
6.事業主の負担する労働者の所得税等(健康保険料、厚生年金保険料、雇用保険料を含む)は賃金とみる。
7.法定額を超えて支給される休業補償費は賃金に含まれない。
8.役職員交際費は賃金ではない。
9.栄養食品または保健薬品の支給は、労働協約に基づき特定作業に従事する労働者に対してその稼働日数に応じて、一定額の範囲内で支給するものであれば賃金となる。
10.作業用品代は損料または実費弁償と認められ賃金でない。
11.福利厚生のため使用者が負担する生命保険料等補助金は賃金ではない。
12.ストックオプション制度から得られる利益は、それが発生する時期及び額ともに労働者の判断に委ねられているため、労働の対償ではなく賃金ではない。